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【株式会社 小池農園こめハウス】食べることの大切さを伝える 神戸の食スタイル

代表取締役 小池潤 氏

 

安全・安心なお米で  新しい神戸ブランドを発信
 「神戸が大好き」。この言葉を掲げながら、神戸市西区で農業を営む小池農園こめハウスの小池潤さん。気さくな性格で、様々な異業種と連携しながら農業の発展に力を注いでいる。
 約40ヘクタールの広大な農地で経営を行う小池農園。小池さんをはじめとした若手スタッフが中心となり、稲作から大豆や麦、旬の野菜を丹精込めて栽培している。
 農薬や化学肥料を極端に抑えた農法で、「神戸牛」や「神戸スイーツ」に負けない神戸ブランドをつくろうと2010年に2種のお米を商標登録。安全・安心「神戸米」ブランドを発信しながら、神戸市内唯一の認定農業者として活躍している。

 

神戸風・食のライフスタイル
 大学時代は関東で過ごし、就職もそこでする予定だったが、家族との話し合いの末、地元神戸に帰り、兼業農家を行う実家の手伝いをすることになった小池さん。
 農業をはじめて3年ほど経った頃、ふと思ったことが、「野菜の旬がわからなくなってきている」ということだった。スーパーに行けば、年中同じ野菜が取り揃えられている。コンビニやファミレスに行けば、同じメニューがいつでも食べられる。小池さんは、農業に携わることで、現代の便利さに疑問を抱くと同時に食文化への不安を感じたという。
「消費者目線のサービスが充実して便利になるのは本当に良いことだと思います。しかし、それは消費者にとって本当に幸せなことと言えるのでしょうか?」
と、語る小池さん。手軽や便利になることが幸せであるという思い込みで「食」を楽しむことを忘れてしまっているのではないかという。
 この現代における食の考え方を懸念した小池さんは、食の価値を考え直さねばならないと、食育活動に取り組むようになった。それが「Kobe Foo Style」と呼ばれる、新しい神戸風・食文化を創造しようという活動。この活動は神戸に住む人をターゲットに、毎日の食を大切にするところからはじまり、週末は農家を訪れ、農家や農業についての理解を深めてもらおうというもの。小池さん自身が実際に農業にふれて感じた想いを同じ神戸に住む人たちに伝えたかった。
 さらに、小池さんの畑自体を観光農園とした「小池さんちに帰ろう」という企画も実施。これは、小池さん宅を参加者の「実家」と仮定した一泊二日の食育イベントで、本格的な農業体験と旬の作物を味わいながら、日本古来のライフスタイルを体感してもらうというもの。参加者たちと食育を学びながら、小池さん自身も多くのことを教えられ、成長させてもらえているようだ。

 


 
誰かを想う食育の在り方
「食育に参加した小学生が『畑でタマネギと綱引きしたよ』なんてことを言うんですよね。」
と、うれしそうに話す小池さん。
 小池さんのいう食育とは、誰かを想うことからはじまる。家族はその最も身近なコミュニティであり、家族の繋がりこそが食の原点であるという。どんなときでも当たり前に食卓に並ぶご飯。自然の恵みに育まれた野菜。それぞれに日々感謝することで、毎日の食を幸せなものにしてほしいと願う。
「おふくろの味が、既製品の味になってしまうと悲しいじゃないですか。お母さんが家族のためを想って作る料理に意味があるんです。」
 今後の都市近郊農家の使命は、この「誰かを想う」食育スタイルを確立させることだと考え、未来を担う子どもやその親たちのことを想いながら、日々、安心・安全な美味しい作物を提供し続けてくれている。


住所/兵庫県神戸市西区櫨谷町池谷766
問い合わせ/TEL: 078-991-0826  携帯:090-7346-4812
E-mail/koikenouen@dune.ocn.ne.jp


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