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【KOBE SWEETS GARDEN】農商工連携で神戸に新たな逸品をつくる

代表 波々伯部宏 氏

 


地元神戸で選んだ新規就農の道
 六甲山の北、澄み渡る空とのどかな田園が広がる神戸市北区で食農ガーデン「KOBE SWEETS GARDEN」を営む波々伯部宏さん。この場所で観光農園としてブルーベリーを栽培しながら、ジャム等の加工品を製造・販売する6次産業化を手がけている。
 波々伯部さんが農業を始めたのは15年前。ガーデンコーディネーターとして個人事業を営んでいたが、阪神・淡路大震災の被害を受け、観光客が激減してしまった地元神戸に人が集まる観光農園を作りたいと思い、地元に戻り就農する道を選んだそうだ。当時ブルーベリーの観光農園を作りたかった波々伯部さんは、別のブドウ農園で果樹栽培技術を修業しながら、アグリライフインストラクターやグリーン・ツーリズムインストラクターの資格を取得し観光農園開設の準備を始めた。それから約4年後に晴れて現在の地で農園を開始することとなった。

 

美味しさの秘訣は昆布を使った栽培方法
 農業に携わり始めた波々伯部さんのブルーベリー農園はシーズンになると収穫体験が楽しめる。ブルーベリー農園自体が珍しいため、集客は上々だが、さらに楽しんでもらうため収穫と合わせてジャム作り教室も始めた。穫れたて、作りたてのブルーベリージャムを奥さんと娘さんの営むスイーツ店のシフォンケーキと合わせてその場で味わえる。
「ジャム作り教室をはじめてから、リピートしてくださる方が増えたんですよ。」
と、うれしそうに話してくれる波々伯部さん。 ジャムもさることながら、このブルーベリー自体も他のものよりも糖度が高く、美味しいと評判。その秘訣は栽培方法にあるという。波々伯部さんのこだわりは農薬・除草剤を一切使わないこと。使うのはなんと昆布のエキスのみ。5センチ角に切った昆布を水で浸し、エキスのしみ出た水を20倍に希釈して葉面散布するというのだ。昆布エキスを散布すると病害虫に強い植物体になるうえに、落ちたエキスはそのまま栄養価の高い養分となる。そしてすくすくと育ったブルーベリーは実が大きく酸味が抑えられたやさしい味になるという。
 なによりこの栽培方法は、農業関連の書籍から得た知識だそうで、これを発見した時には目から鱗が落ちる思いだったそうだ。ブルーベリーの他にも葉物の野菜にも効果的で、もちろん人体にも影響がないため、昆布は安全・安心を目指す波々伯部さんの栽培には最適な方法となっている。

 

農業と福祉の連携で時代に合わせた商品づくり
 自身の農園を切り盛りしながら波々伯部さんはさらに活動の幅を広げることに。3年前から手がけるようになった「農福プロジェクト」は社会福祉法人と連携した6次産業化。社会福祉法人で育てた作物で出荷できなかったものをどうにか有効活用できないか?という相談から、この活動が始まった。
 現在、農商工連携の支援制度を活用しながら製品加工の機械類を整備するなど、波々伯部さんのコンサルティング力が発揮されている。余ったお米は米粉へ。出荷できないじゃがいもは、万能調味料へと商品化を実現。さらに綿を栽培し、ブルーベリーで染色も行うなど様々な実績を作っている。
 特に、安全・安心をモットーにした米粉は、赤ちゃんの離乳食や、女性にうれしい美容食品、また幼児やお年寄りまで無理なく食べられる災害用備蓄としても有用だという。震災をきっかけに就農した波々伯部さんらしい発想だ。現在は、より多くの人に届けたいと、販路の確保に努めている最中だ。

 


住所/兵庫県神戸市東灘区魚崎北町6-2-6
農場/兵庫県神戸市北区大沢町上大沢次郎ヶ谷
問い合わせ/TEL: 078-441-6878
ホームページ/https://sweetsgarden.jimdo.com/

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