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【廣田農園】キンセンカは美しいハーブなの 6次産業化でがんばってます!

廣田農園 廣田久美 氏

 

キンセンカが食べられる!?
 淡路市で「淡路島カレンデュラ(キンセンカ)」の栽培をする廣田久美さんは、栽培歴はすでに50年以上。キンセンカの栽培にかけては右に出る者はいない。
 淡路市では、昭和7年頃から釜口地区や佐野地区で切り花栽培が始まったそうだ。
 地元の特産物として以前は、多くの生産者が栽培を手がけていたが、近年高齢化による担い手不足から、年々栽培面積が減少している。そんな中、廣田さんは生産者の一人として、今も元気に栽培を続けている。
 ある日、廣田さんに転機が訪れる。あるテレビの番組で紹介された千葉県房総半島で栽培されるキンセンカの話題。番組の内容はなんとキンセンカが食用利用されているとのこと。50年間観賞用として栽培してきた廣田さんにとってそれは、衝撃的な内容だったそうだ。
 ひどく感動した廣田さんは、さっそく番組で紹介されていた房総半島へ。そこで食用利用の方法を教わり、現在自身の農園で食用のキンセンカを生産するようになった。

 

体に優しい有効成分
 キンセンカ栽培のノウハウを活かした、無農薬の食用栽培に乗り出した廣田さん。農薬を使用しないということは、手入れが非常に難しくなるということ。
「農薬を撒く手間が省けて私はかえって喜んでいるくらいですよ。」
と、廣田さん。本来なら真逆の発想になるところだが、廣田さんからしてみれば、農薬を使用することこそ余分な仕事だという。
 つまり、これまでは農薬を使いながらも手入れはこまめに行っており、花の状態を常に観察していたため、農薬を使おうが使うまいが、日頃行う作業になんら変化はないという。さすがと言わざるを得ない言葉には、ベテランの力強さが感じられる。
 欧州では昔からハーブとして利用されているというキンセンカ。実際に廣田さんも、吉備国際大学でその効能を調べてもらったところ、紫外線から肌や網膜を守り、美肌効果を高めるリコピンやルテイン。また、血をサラサラにして、抗酸化作用が高いとされるルチン。さらに緑黄色野菜に豊富に含まれるとされるカロテンなど、特に女性に対して魅力的な成分を多く含むことがわかったという。
 廣田さんがまず取り組んだ加工品は、「ハーブティー」。ポットの中に乾燥させたキンセンカの花房を入れ、お湯を注ぐだけ。淡いオレンジ色が広がり、乾燥して小さくなっていた花が生き返ったように開いていく。
「ポットの中で一番花が美しく開くのが『むらじ』という淡路島の代表的な品種なんです。2月の寒さに耐えた花だけが、3月頃から大輪のきれいな花を咲かせてくれます。」
と、廣田さんは教えてくれた。廣田さんのこだわりは、花びら1枚として欠けたものは使用しないという。ひとつずつすべて手摘みで選別する労力は計り知れないが、見た目にも美しく、体にもやさしいこのハーブ茶はまさに廣田さん渾身の逸品といえる。

 

もっと身近な花にしたい
 廣田さんの努力により、2015年に農林水産大臣から総合化事業計画の認定を受け、ますます6次産業化への拍車がかかる。
 もっとキンセンカを身近な花として活用してほしいという想いで挑む次なる商品は、ハンドクリームや化粧水といった、女性が日常的に使う美容グッズ。これは、キンセンカから抽出したオイルから作るものだが、まだまだ試作段階ということ。
「やっていて苦しいこともあるけれど、やったことのないことに挑戦する楽しみと、それを助けてくれる人たちの出会いに感謝しています。」
という前向きな廣田さんの姿勢に、さらなるキンセンカ商品の開発が期待できる。

 

住所/兵庫県淡路市釜口76
問い合わせ/TEL/FAX:0799-74-2896

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