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【NOUEN】ふるさとに農業で貢献IT社長の挑戦

代表 田中正広 氏

 農業で地元に恩返しを
 兵庫県朝来市の特産物である『岩津ねぎ』の栽培を、市内最大の面積で行うNOUEN。代表 田中正広さんは、朝来市の出身。岡山に拠点を置くIT企業 株式会社ファントゥを切り盛りしている。帰省する度に増える耕作放棄地を見て、自分になにか貢献できることはないか…と考え、農業未経験だった1人の女性社員と共に5年前に農園事業を始めた。
 朝来市は『日本三大ねぎ』と呼ばれている岩津ねぎの産地であるが、年々生産量が減っていた。この美味しい岩津ねぎをもっと多くの人に食べてもらいたいという思いでこれを中心とした農業を行うことに決めた。栽培に留まらず、地元企業と連携し、和牛最高峰と言われる但馬牛、淡路島産玉ねぎと兵庫を代表する食材をふんだんに使った『岩津ねぎコロッケ但馬牛入り』を企画・販売するなど、積極的に6次産業化に取り組んでいる。

 

作物も人も丁寧に育てる
 NOUENでは、土づくりにこだわった農法で育てた『むすびの匠米』、黒大豆の枝豆などの作物を栽培しているが、主体としているのが岩津ねぎ。強い甘みと柔らかさが特徴だ。白ねぎだが青葉から根元までまるごと1本食べることができ、全国規模での評価も高い。毎年解禁の時期にはクイーンズ伊勢丹や都心部の高級スーパー、コープ近畿など全国の店に大量に卸しているが、すぐに完売してしまう人気ぶり。
 大規模生産でも高品質のねぎを消費者に届けるため、ねぎを傷つけないように鍬で土寄せをし、収穫したねぎの皮を剥き、根切りなども機械に頼らずひとつひとつ気を配り丁寧に手作業で行う。「また、清潔にすることも良質な農作物を作るまでの大事なプロセス。いつでもどこの角度から見られても恥ずかしくないよう整理整頓をすることも、若い社員まで厳しく指導しています。」と語る田中さん。近年農業者の高齢化が著しい中、NOUENの社員は若い世代が多い。若者が楽しく働ける場所を作ることが創業当初の思いであり、現在その思いが実現している。さらに田中さんは農業をビジネスとして捉え、『ネクタイを締めた百姓』をモットーとしている。「人を育てることが作物を育てることにつながり、それが地域全体の活性化につながっていくのだと思います。」大切なことを見失わない姿勢が、多くの人を惹き付け、美味しい岩津ねぎが作られる所以なのだろう。

 


岩津ねぎの知名度と価値の向上を目指して
 「農業は毎年が一年生」だと話す田中さん。農作物はとてもデリケートで雨風や与える肥料などに左右される。今年の春も新たに導入した資材が合わず苗の栽培を大失敗。運良く違う栽培方法で育てていた苗があり、なんとか補てんできたのだとか。そんな時、地域の人や農業改良普及指導員の手助けがあり、人との繋がりの大切さを痛感したそう。「大変なことも多いですが、周りに支えられ楽しく農業をさせていただいてます。」多くの人に農業の良さを伝え、岩津ねぎの知名度を上げていきたいと目を輝かせる。
 将来は、カットねぎや冷凍ねぎの工場設備を整えるのが目標。それらを使って加工をしてくれる業者との連携を次のステップとして目論んでいる。「丁寧に育てた岩津ねぎなので、その価値をよく分かってくれる方に扱っていただきたいです。」人の手から人の手へ、円になるように。農業を通じてもたらされる縁で、たくさんの人々にこれからも笑顔を送り届けてくれることだろう。

住所 本社:〒700-0827 岡山県岡山市北区平和町5-1 3F
    圃場:〒669-5262 兵庫県朝来市和田山町市御堂146-6
問い合わせ TEL:050-3681-2937
ホームページ http://nou-en.com/

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