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【農業生産法人 株式会社 博農】「農家」から「農企業」へ 情報力と提案力で必要とされる野菜を作る

代表取締役 八木 隆博 氏

 


農業の厳しさに立ち向かう
 兵庫県たつの市御津町苅屋地区で農業を営む株式会社博農の社長・八木隆博さん。
八木さんの耕作する農地は三方を海に囲まれた干拓地「成山新田」。この成田新田の約1.4ヘクタールの土地で、砂地の特色を活かし人参、大根、キャベツをはじめとした野菜栽培に励んでいる。八木さんが就農したのは、約20年前。兼業農家をしていた両親から農業を受け継いだ。実際に農業に携わることで、痛感した農業の厳しさ。特に収入面では、数ヶ月間給料の無いこともあったという。

「市場へ出荷すると、野菜は簡単にお金に引き換わります。それは有り難いことですが、市場において農家には価格の決定権がないんですよ。」と話す八木さん。そんな状況を打開するため、農業を採算性のあるスタイルに変えようと、作物に付加価値を付け、6次産業的な手法を用いることを考えた。さらに自らはマネジメント業務に注力し、販路開拓を押し進めることで、現在では年間43種類もの野菜を多方面に出荷するまでになった。

 


博農の強みは人の繋がりと女性の力
 八木さんは2015年度から兵庫県農業法人協会会長を務め、個々の経営力強化のために法人同士の交流の活性化に力をいれている。例えば、これまで法人協会の現地研修は県内での実施のみとしていたが、事業継承や財務分析、人事評価制度づくりなどを県法人協会として積極的に行っている熊本県への県外視察研修を始めて企画・実施した。
こうした対外的な活動が増え、現場を離れざるを得ないことが増えた八木さんをバックアップしてくれているのが女性従業員の力。その取組みが評価され、2016年度には「女性活躍経営体100選(WAP100)」(女性が働く農業環境で先進的な取り組みを実践している農家を表彰・紹介し、情報発信する農林水産省事業)にも選出され、表彰を受けている
子育て世代の女性を従業員に持つ八木さんの方針は、仕事と子育ての両立ができる環境を整えること。それが将来的に会社の安定化につながると考える。また、女性目線を重視した博農独自の野菜の選別やパッケージ作成は、エンドユーザーのニーズとも重なって好評を得ている。さらに販路拡大のための加工品提案にも大いに活躍してくれている。

 


「美味しい」が大前提
 八木さんが農作物にかけるこだわりは、用途に合わせた品質の高い野菜作り。
「近頃は、取引先や商談にこられる方の多くに求められるのが味や品質なんですよ」
と話す。八木さんは、取引先の要望に応え直売用・ジュース用・加工用など、同じ品目の野菜でも用途に合わせて品種や栽培方法を変えている。人参に関しては年間でなんと9種類を栽培しており、特にジュース用の人参は糖度が非常に高いのが特徴。さらに、「寒風千切り大根」は凝縮された旨味が評価されている。
 これら生産物は、食の安全性や個性を評価する兵庫県認証食品にもなっており、人参は「ひょうご安心ブランド」、大根は「ひょうご推奨ブランド」を取得し、責任のある安全・安心の作物生産に努めている。
「たくさんの人に野菜本来の美味しさを知ってもらいたい。その為にも、初心を忘れず農家の基本である「丁寧に育て、丁寧に収穫、丁寧に出荷」を大事にして喜ばれる農産物を作って行きたい。」と語る八木さん。これからも人との繋がりを大切にし、野菜の素晴らしさを伝えていってくれるに違いない。


 

住所/兵庫県たつの市御津町苅屋1036-1
問い合わせ/TEL: 079-322-4500 FAX:079-322-4600
ホームページ/http://www.hakunou.co.jp

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