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【有限会社マツエイ】最高の鮮度を保証 但馬から「活」を届ける

代表取締役 寺川明秀 氏

 

6次産業化認定の取得から攻めの経営方針へ
 兵庫県美方郡香美町にある柴山港。冬の松葉がにを筆頭に様々な海産物を水揚げする日本有数の漁港。この柴山港で底曵網漁と水揚げした水産物の販売を営む有限会社マツエイの代表・寺川明秀さん。マツエイの創業は、大正13年。90年以上も漁業を営み、現在は弟の寿人さんが12代目船長を務め、漁船「松栄丸」を舵取る。
一方、兄の明秀さんは、販売部門を担当。2014年に6次産業化プランナーの指導を受けて若手漁師仲間と結成した「しばやま美味魚(おいしいさかな)会」で総合化事業計画の認定を取得。さらに、同年には自社商品「金の鰰(はたはた)(ハタハタの干物)」が兵庫県認証食品に承認され、2016年には「ホタルイカの干物」が「五つ星ひょうご」に認定された。
「以前は加工した海産物を中央卸売市場へ出荷していたので、正直、楽をしていました。でも今は、それだけではやっていけないのが現状です。」
と話す寺川さん。一度は船長の弟と相談して会社を閉めようとまで考えたほど経営が逼迫していたそうだが、周囲からの支援もあり、6次産業化認定を取得。それをきっかけに経営方針を見直し、現在は販路の新規開拓を目指して、県の主催するセミナーや商談会に参加し、精力的に営業活動を行っている。

 
マツエイの強みは鮮度と情報
 ここ柴山港において底曳網漁のできる期間は9月から5月。ハタハタ、赤エビ、白エビ、赤カレイなど四季折々の魚を水揚げしているが、やはりメインとなるのは、松葉がに。年間の水揚げの約6割を占め、シーズン中の水揚げ量が会社の収益に大きく影響を与える。
 マツエイの「松栄丸」は大型船ではない。しかし、その機動力を活かして、大型船なら一度の出港で5日~1週間かけるところを、長くとも2日で入港し、鮮度の高い状態の松葉がにを持ち帰る。
 さらに、マツエイは柴山港で最大の漁場の広さを誇り、東は京都府・経ヶ岬沖から西は島根県・日御碕沖までの海域で活動ができる。つまり、京都府で有名なブランドがに「間人がに」と同じ漁場でかに漁が可能なのである。
 松葉がに以外にも、穫った魚は船上で冷凍する事はない。活魚はすべて船上の水槽でで管理し、発送分のカニ・エビ類は入港後自社工場の多段式ろ過水槽で温度管理を行う。
また、寺川さんは、情報発信の迅速化に努めており、漁に出ている船長から得た漁獲量や漁場の情報をタイムリーに買い手に伝えることで、効率の良い販売を行っている。
「今はSNSなどで、手軽に素早く情報のやり取りができるので有り難いですね。」
と話す寺川さん。船長とのコンビネーションで、無駄のない販売を行い、買い手からの信頼も集めている。

 
みんなが誇れる会社に
 今、寺川さんが販路開拓に力を入れているのは阪神圏の高級ホテルや旅館。
「あの有名ホテルにうちの魚が使われているんだと、船員のみんなに誇りを感じて欲しいじゃないですか。」
と話す寺川さん。また、夏に仕事が無くなることを回避するため、繁忙期が夏の業種と連携し、今後は船員の年間雇用を考えるなど社員の働きやすい環境を作り、会社の安定化を図るために努力している。
 ひたむきな想いが実を結び、徐々に販路が広がりつつある寺川さん。経営理念の「人に、海に、魚に優しい会社になること」がしっかりと実践されている。

 


住所/兵庫県美方郡香美町香住区上計1153
問い合わせ/TEL: 0796-37-0630 FAX:0796-37-0175
ホームページ/http://www.matsueimaru.com

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